
まず何にしてもツーリングの目的地設定です。
近場であれば、あまり細かいプランは必要ないと思いますが中~長距離であれば、それなりに出発から帰宅までスケジュールを考えなければなりません。
ツーリングでは、意外と渋滞に巻き込まれたり道を間違えてしまい、目的地に到着する時間が大幅に遅れてしまったということも少なくありません。
おおよそのタイムスケジュールを頭に入れておかないと、
せっかくのツーリングが、辛い想い出になりかねませんよ!
(それはそれで一つの経験ですから、多少のトラブルも楽しむぐらいの意気込みは大切です!)
さて目的地が決まったら、次はコース設定です。
コースは基本的に地図を参照して設定しますが、縮尺は12万分の1~14万分の1程度が見易くお奨めです。
なかにはツーリング専用のマップも販売されていて、ライダーにとって便利な宿や食事処も掲載されていますので、目的地別に1冊購入しておいたほうが良いでしょう。
またこのタイプは防水加工が施されているものも多いので、雨天時にも重宝します。
さてコースは決まりました!
事前に連絡しあった集合場所に向かいましょう。
注意点としては、集合時間に1人でも遅れてしまうと他の人にも迷惑がかかるので
20~30分の余裕をもって出発することが大切です。
ツーリングに慣れていない場合は、いざ出発しようとしたら忘れ物があることに
気付くこともよくあります。できれば前日に持っていくもの一式をまとめておいた方が良いでしょう。
セルに手をかけ、一発でエンジンはスタートしました。
吹けあがりも良好です。
では出発前にガソリンは満タンにしましょう!
えっ、まだ半分残っているから途中でいいよ・・・という方。
ツーリングの目的地が山間部を長く走る場所だったりしますと、
ガソリンスタンドが無い場合も多々ありますので必ず事前のチェックが必要です。
また、複数人のマスツーリングの場合、排気量の少ないオートバイの方が
必然的にガソリンの減りも早いので、一緒にツーリングする仲間の残量も
随時確認し合いながら、走行することが大切です。
さて、皆とも合流ができました。
次に走り方のポイントを説明しています。

1人の場合は、基本的に進行方向に向かってやや左側を走行します。
センターをゆっくりと走ると、後方の車が追い越しできませんので渋滞を招きかねません。左に寄り過ぎると、側道の段差等があり転倒などの事故にも繋がる恐れがありますので、なるべくフラットな位置をキープしながら走行してください。
また複数のマスツーリングの場合、1車線に2列ずつが理想です。
これは全体の距離が1列に比べ半分になりますので、信号などで分断されることも低減できますし、お互いの距離感覚もわかり安定します。
※信号で分断されてしまったら、前方チームが必ず待つ等、予めルールは共有しておきましょう。狭い道や視界の狭いワインディング途中は危険な場合もありますので、必ず見通しの良い場所に一時停車するようにしてください。
そして走行の順番も重要です。
基本的にこの順番は、メンバーの運転レベルやバイクの排気量、道順の熟知度などを考慮して決めます。これらはマスツーリングを安全にスムーズに行うためにも、とても大切な事です。
まず先頭ポジションは、グループ全体の走行速度、休憩、給油のタイミングを
考えなければなりませんから、とても重要な役割を担うことになります。
普段と違い、複数で走行していますから、後続のことを考えると
前の車が遅いからといってむやみに追い越す事はできません。
このポジションは安定した走行と、皆への配慮ができるベテランライダーがいいでしょう。
次に最後尾ポジションですが、こちらもベテランライダーが理想です。
「えっ、付いていくだけだから誰でもいいんじゃないの?」
そんな声も聞こえてきそうですが、なぜこのポジションも重要かと言うと、
常にツーリング仲間全体が見渡せる位置にいますので、仲間の走り方を見て
疲れていないか、無理をしていないか等、常に目を見張っている必要があります。
ツーリングに慣れていないライダーや、排気量の低いオートバイが含まれる場合、
なおさらペースを合わせる必要もでてきますし、かといってゆっくり走行していると
後続の車からのプレッシャーもありますので、ある意味図太い神経も要求されます。
ビギナーがいる場合は、2番目が良いです。
先頭が走る際に、ペースを真後ろの人に合わせることが一番確実だからです。
3番目、4番目は、ビギナーをフォローできる人が理想です。
※全員がビギナーという場合、あまり長距離のツーリングはおすすめできません。
身近な場所から始めて感覚を磨きながら、段階を経ていくほうが安心です。
最近仲間内で免許をとったから、全員で遠くへ行きたい!等もあるかもしれませんが、
何か起こっても対処に慣れてなく、思わぬトラブルにも発展する可能性がありますので
そんな時は1人でもベテランライダーに参加して貰った方が安心です。

さて、ツーリングでは有料道路や高速道路を走行することも多々あります。
ここでは料金所の対応と走行についてアドバイスをしていきます。
まず料金所ですが、マスツーリングの場合には基本的には一箇所で支払うようにしましょう。各料金所に散らばると、後続車が待つ形になりますのでスムーズに通過させるために必要です。
また先頭のライダーが、支払いの際に「後続も同じ区間を走行する」旨を伝えておいた方が対応も早いので安心です。
また、料金所を通過後は安全が確保できる場所に1列で待機し、後続を待ちましょう。
慣れている場合はこの限りではありませんが、待たずに先へ進んでしまうと後続が追いつこうと焦り、事故に繋がる可能性がありますので、事前に待つのか待たないのかルールを皆で共有しておくことも大切です。
高速道路を走行する際、三車線ある場合は一番左が安定しているのでお奨めです。
追い越し車線をずっと加速して走るようなことをしていると、緊張・疲労感も溜まり
事故にも繋がりますから、無理をせずに一定のペースを保つことが重要です。
また一般道と違い、高速の場合は車道の真ん中を走るようにしましょう。
車線の左寄りを走行すると後続の車が追い抜くこともありますので、かえって危険性も高まります。
高速だからといって焦る必要はありません。堂々と真ん中を走っていればいいのです。
後ろから煽ってくるような車があれば、迷わず端に寄って道を譲りましょう。
仲間と一列になって一定の速度で走行すれば何も怖くはありませんよ。
楽しみにしていたツーリング当日が雨の場合、気分も落ち込んでしまうかもしれません。
オートバイの場合は車と違い、雨も風もダイレクトに吹き付けてきますので
それがオートバイの醍醐味でもありますが、天候が良くならない様であれば、
途中で勇気ある中止も必要になってきます。
雨の中では視界も悪くブレーキやタイヤのグリップも弱くなるため転倒しやすくなります。
(雨天時に曲がるときは特に注意してください!高いスピードを維持したままコーナーを曲がったり、マンホール上を通過すると簡単に転倒しますよ!)
また、視界が悪いのは車やトラックも同様ですので、逆に衝突される危険性もありますから
できれば雨天時の長時間走行は避けたいものです。